皮膚病雑記帳


 



 

●漢方治療における処方の変化

 漢方治療では患者さんの病態に応じて処方がいろいろと変化することがあります。西洋医学では例えばアトピー性皮膚炎には抗アレルギー剤とステロイド外用剤、保湿剤といったように、多少薬剤の効果の程度は異なっても、ほぼ同じような処方になってしまいます。

 アトピー性皮膚炎の漢方治療では標治(現在ある症状を良くすること)と本治(症状の元となっている体質を変えること)が重要になります。私は最初から標治、本治に対する漢方薬2剤を併用して処方することが多いのですが、病態に応じて標治や本治の漢方薬の種類を変えることがあります。しかし同時に標治、本治の両方の処方を変更することはありません。標治では清熱剤を使うことが多く、症状の発現部位や特徴などで数種類を使い分けるようにしています。本治では補剤か駆お血剤を処方するようにしています。補剤から駆お血剤へ変わることもあるし、またその逆のこともあります。

 漢方治療をしている患者さんはアトピー性皮膚炎に限らず慢性に経過することが多く、治療の経過中に証が変わってしまうこともあります。漫然と同じ処方をしていては途中で効かなくなってしまうこともあるので注意が必要です。なおアトピー性皮膚炎では季節によって症状も異なるので、夏は清熱剤を、冬は滋潤剤に変えて処方したりします。またストレスが関係してそうであれば補剤を処方します。

 西洋医学的治療はどうしても画一的になってしまいますが、漢方では証や季節、精神状態まで把握しなければならず、時には処方を変更するきめ細やかな治療が必要です。

 
2005.9.30記載



●ブレンドの妙

 皮膚科では軟膏などの外用剤(塗り薬)を使うことが多く、また外用剤だけで治る病気もたくさんあります。どれだけ多くの種類の外用剤を使いこなせるかが、皮膚科医の腕の見せ所となります。
 外用剤にはステロイド、抗真菌剤、抗ウイルス剤、抗生剤含有軟膏、保湿剤、免疫抑制剤、抗炎症剤などいろいろな効能のものがあります。
 これらの外用薬を単独で処方することが、実際には多いのですが、2種類から3種類をブレンド(混合)することもあります。いくつか例を示します。

1.抗真菌剤とステロイド
  通常なら抗真菌剤を塗れば、治ってしまう水虫ですが、かなり炎症を起こしてしまっている時はステロイド剤をブレンドすることがあります。ちょっと邪道に思えますが、ブレンドの割合を工夫すれば、上手く炎症を取りながら水虫を治すことが可能です。もちろん炎症がおさまれば、抗真菌剤単独で治療します。

2.ステロイドと抗生剤
  湿疹病変で細菌感染を伴っている場合や掻きむしって傷になっている場合などはステロイド剤に抗生剤含有軟膏をブレンドして処方します。中には最初からブレンドしたチューブ入りの軟膏やクリームもありますが、それを皮膚科医以外の医師が安易に使っている(もし細菌感染している場合のために)のは問題です。

3.ステロイドと保湿剤
  アトピー性皮膚炎や手の湿疹で乾燥が強い時はステロイドと保湿剤をブレンドします。ステロイド、保湿剤には多くの種類があり、どれをブレンドするかは医師により異なりますが、各医師は自分なりのベストの処方を持っていると思います。

 どの外用剤をどの位の割合でブレンドするかが皮膚科医のセンスにかかってきます。

2005.8.31記載


●皮膚疾患最近のトピックス2005から

 臨床皮膚科2005年増刊号で最近のトピックスを紹介していたので3つほどこのコーナーで紹介します。

1.パーソナルコンピューターアレルギー
 身の回りの化学物質の種類が増加し、オフィス、住宅における建材の変化、気密性の増強などに伴い、種々の症状を訴える人が増加し社会問題となっています。これらの病態は化学物質過敏症といわれています。この病態の最大の原因としてホルムアルデヒドが問題視されています。多量の新製品パーソナルコンピューターを設置した室内でアレルギー様症状を呈した例がありパーソナルコンピューターアレルギーという概念が紹介されていました(嶋 聡子ら)。やや頭打ちとは言え、これからも多量のパソコンを備えた環境が増えていくので、今後こういったアレルギーが増えていくと思われます。ちなみに私は複数のパソコンに囲まれて生活していますが、いまのところアレルギー症状はないようです。

2.フィナステリドによる男性型脱毛症の治療
 これまでの育毛剤は基礎的なデータ上は十分な効果が期待されるようなものも多いですが、実際の臨床上はそれほど顕著な改善を示すものはなかったと思われます。男性型脱毛症のメカニズムは、5α-還元酵素U型により、テストステロンがより活性の高いDHTに転換され、毛乳頭細胞内で男性ホルモン受容体と結合して、遺伝子DNAに結合し、TGF−βが産生され、毛母細胞に働いて成長を抑制すると考えられています。その5α-還元酵素U型の阻害剤であるフィナステリドのわが国における臨床試験成績では脱毛の進行が停止し、増毛効果もみられることが示されました(川島 眞ら)。男性型脱毛はかつては諦められていた疾患というよりは病態でしたが、美容皮膚科への関心から治療対象になってきたようです。フィナステリドがこれまでの育毛剤より際立った効果があれば良いのですが。

3.レーザーによるrejuvenation治療の最前線
 現在、皮膚のrejuvenation(若返り)を目的としたレーザーあるいは光治療器が非常に多数発売されていて、皮膚を傷つけない、リスクがない、日常生活が制限される期間がないことを大きな売り物にしています。こうした治療は、患者さんの負担は確かに軽いのですが、それだけに1回当たりの治療効果は小さいので定期的に繰り返し治療を行う必要があります。目には見えない程度の微妙な皮膚の改善を感じているためか患者さんには非常に好評ですが、臨床効果を客観的に確立するのが治療者側の今後の課題です(葛西健一郎)。この文献には25種類ものrejuvenation用レーザーが示されていました。そのうちの1つは当院にも置いていて一定の効果を出しています。この2年くらいでいっきに増えたようです。これからは確かなものが残っていくでしょう。

 2005.7.31記載


 

●怠れば危うし

 怠れば危うし。治療を受ける側と治療する側のどちらにも当てはまる言葉です。

 治療を受ける側。 皮膚疾患の治療には根気がいるものが多く、継続して受診してもらわねばなりません。診療していて途中であきらめてしまうケースをよく見かけます。最近は爪白癬(爪みずむし)の内服療法が、よくテレビや新聞のコマーシャルで紹介されて、それを見て来院される患者さんが増えています。しかし折角内服薬を処方して2週間後または1ヶ月後に来院してくださいと言っても、後が続かない患者さんが結構います。しっかり治すには石の上にも3年、いや6ヶ月はまじめに通院する必要があります。アトピー性皮膚炎や蕁麻疹の治療に関しても同じことが言えます。少し良くなったからと言って、いい加減に治療を止めてしまうと、また再燃しやすくなります。またイボの治療は痛みを伴うので途中で止めてしまうことも多いようです。治療が正しければ必ず良くなるので、あきらめずに治療を続けましょう。

 治療する側。 日常診療を長年続けているとマンネリ化して、治療もワンパターンになる危険性があります。皮膚科学も日々進歩しており、とくにコンピューターを使った診断法や美容皮膚科分野での治療法の進歩には眼を見張るものがあります。学会に出かけて行ったり、最新の論文に眼を通したりして、新しいものを吸収して行く努力が必要です。また皮膚科の場合は珍しい症例がたくさんあり、毎月の医学雑誌に紹介されています。何冊かの雑誌の症例報告に眼を通すことも重要です。また学会発表や論文を書くことも多くの文献を調べる必要があり、かなり知識の獲得に役立ちます。ついいろいろな誘惑に負けてしまい、怠りがちにならないようにしたいものです。

 このコーナーも何とか怠らずに続けて行こうと思います。

   2005.6.30記載

●診断の難しさ

 皮膚科に限らず、臨床医学の世界では診断がつかず、困ることがあります。診断がつかなければ治療方針を決めることができなくなる可能性も出てきます。診断がつかないというのは、A.病気が何かわからないという場合と、B.ある程度絞ってきても、最終的に病名が付けることができない場合があります。Aの病気が何かわからないのは、医者の不勉強かまったく新しい病気かのどちらかでしょう。最近、皮膚の悪性腫瘍で診断に困り最終的に病名を付けることができなかったBのケースを経験したので紹介します。

 前々回のこのコーナーでも紹介したボーエン病という皮膚悪性腫瘍があります。ボーエン病は皮膚ないし粘膜の表皮内に発生する癌で、中年以降の体幹、四肢に好発しますが、いずれの部位にも生じます。顔面など露光部のものは紫外線が誘因と考えられていて、手や外陰部に生じるものはヒト乳頭腫ウイルスが関与することが多いようです。また多発例ではヒ素の摂取が関係することがあります。最近、顔面に多発したボーエン病と思われる症例を経験しました。老人性角化腫(表皮の細胞の異型性が認められる、癌になる手前の状態)という病気があり、その中の一つにボーエン病と良く似たタイプがあります。肉眼的に見たところ、老人性角化腫に見えましたが、皮膚の一部を採って組織検査(生検)をしたところボーエン病の組織像でした。ただボーエン病と老人性角化腫のボーエンタイプの診断基準がやや曖昧で、顔面に発症したボーエン病はすべて老人性角化腫のボーエンだと主張する人もいるぐらいです。この患者さんは1部に典型的な老人性角化腫の部分があり、臨床的に考えると老人性角化腫の診断になりますし、組織像を重視すればボーエン病ということになってしまいます。ボーエン病か老人性角化腫のボーエンタイプか。どちらとも言えない、またはどちらでもよい(治療法が同じであれば)のかもしれません。

 このような診断に困ってしまうことを時々経験します。生身の人間を相手にしているわけですから臨床医学がやや曖昧なところがあっても仕方がないのかもしれません。今回の雑記帳はちょっと突っ込んでしまいました。

   2005.5.29記載

●皮膚病に対するウイルスバスター

 コンピューターウイルスはどんどん進化してウイルスバスターも手に負えなくなってきたようです。皮膚病にもウイルスが原因で発症する疾患がたくさんありますが、現在のところ何とか抗ウイルス剤で撃退できているようです。
 抗ウイルス剤が活躍する代表的皮膚疾患を挙げてみました。

1.単純性疱疹
 いわゆる熱の華、カゼの華などといわれる口唇ヘルペス(1型)と陰部に発症する2型とがあります。早期に治療すれば抗ウイルス剤によって早く治癒しますが、再発することが多く厄介な病気です。再発予防にいろいろな治療が試みられていますが、決定打がないのが現状です。

2.帯状疱疹
 山陰地方では胴巻きなどと言われ、皮疹が一周したら死んでしまう(実際はない)などと恐れられている、水痘に罹った人がなる病気です。ほとんどの人は一生に1度しか罹らないなどといわれていますが、罹った人の1%が再発します。痛みが残ってしまうこと(帯状疱疹後神経痛)があり、これが最も問題になります。帯状疱疹後神経痛の治療もいろいろありますが、これもまた決定打に欠けています。早期に発見し、すぐに抗ウイルス剤を投与するのがもっとも良い治療ですが、それでも帯状疱疹後神経痛が残ることはあります。

3.カポジ水痘様発疹症
 アトピー皮膚炎の患者さんの皮疹部に1型ヘルペスウイルスが感染して水疱、びらんが生じる疾患です。皮膚科では時々経験しますが、恐らく他科の先生はあまり診ることがないようです。時々内科や小児科から紹介されてきます。抗ウイルス剤で治るのですが、ただ薬剤の量が少ないと効かないことがあり増量しなければならないこともあります。

4.水痘
 俗に言う、みずぼうそうです。抗ウイルス剤が出現してからは速やかに治るようになった病気です。早期に投与すればするほど皮疹の拡大は少なくてすみ、痕もきれいに治ります。
 
 そのうちウイルスも変化して現在の抗ウイルス剤が効かなくなる時が来るかもしれません。
 
 2005.4.30記載


●最近経験した皮膚悪性腫瘍
  長年診療していると時々皮膚の悪性腫瘍に遭遇します。ここ2ヶ月ほど、たて続けに3種類の悪性腫瘍を経験しました。経験した悪性腫瘍(悪性黒色腫以外)の特徴を挙げてみました。

1.扁平上皮癌
 有棘細胞癌ともよばれ、中年以降に、主として顔面、手背のよう露出部に発症する結節で、しばしばリンパ節転移をきたすことがあります。腫瘍の浸潤の深さやリンパ節転移の有無によって治療方針が決まります。

2.基底細胞癌
 皮膚悪性腫瘍の中で最も高頻度にみられる腫瘍で、転移を生じることはほとんどないのが特徴です。日本人では黒色調を呈することが多く、高齢者の顔面、頚部に好発し、臨床的にほくろ、いぼ、悪性黒色腫などとの鑑別が問題となります。白人では黒色調を呈さないことがあり、診断を誤る危険性があり、国際化にともなって外国人を診察する機会が増えてきている今日、注意が必要です。

3.ボーエン病
 皮膚ないし粘膜の表皮内に発生する癌。中年以降の体幹、四肢に好発しますが、いずれの部位にも生じます。顔面など露光部のものは紫外線が誘因と考えられていて、手や外陰部に生じるものはヒト乳頭腫ウイルスが関与することが多いようです。また多発例ではヒ素の摂取が関係することがあります。

1、3に関しては患者さんが、イボやウオノメ、タコ(胼胝)などと思って長い間放置しているケースが多く、かなり大きくなったり、多発してから来院されることが多いようです。2に関しては色が黒色調なので患者さんがほくろと思っていることが多く、形がいびつになったりして来院されることがあります。また医療機関もうっかり見逃す危険性もあります。高齢化社会に伴って皮膚悪性腫瘍の症例は増加してくるので、治療される側、する側、双方の皮膚悪性腫瘍に対する認識が必要です。

2005.3.31記載


●スギ花粉による皮膚病
  既に誰もが知っているように、今年はスギ花粉症が爆発的に発症すると言われています。昨年の何十倍、何百倍の花粉の飛散がありそうです。ちょっとマスコミが騒ぎ過ぎの感もありますが、早めに予防対策を講じるという点では良いのかもしれません。通常、花粉症といえばアレルギー性鼻炎や、結膜炎のことを言いますが、皮膚科でもスギ花粉による皮膚病をかなり経験します。3つほど挙げてみました。

1.スギ花粉皮膚炎
  スギ花粉の飛散する季節になると、眼の周りを中心に痒みのある紅い発疹を認める患者さんが来院されます。中には毎年、決まった時期に(多少のずれはありますが)来院される方もいます。眼の周り以外にも頬や額にも発疹を認めることもあります。眼の周りは皮膚が薄く、デリケートなので、一番症状が出やすい部位です。こういう患者さんはだいたい鼻炎を伴っていることが多く、抗アレルギー剤の内服薬とランクの低いステロイド外用剤で皮膚症状のみならず、鼻炎も軽快することが多いようです。

2.アトピー性皮膚炎の増悪
  アトピー性皮膚炎は冬に悪化するタイプと夏に悪化するタイプがあるのはよく知られています。時々、花粉の飛散する時期に悪化するタイプもあります。特に花粉が付着する顔面、頚部に発疹が強く出現します。アレルギー検査(IgERASTなど)をするとスギ、ヒノキなどが陽性のことがあります(必ずしも全例ではないのが単純ではないところですが)。アトピーの悪化要因はさまざまですが、花粉が関与する例もあることは確かです。

3.蕁麻疹
  蕁麻疹こそ多種多彩な原因で発症しますが、半数以上は原因がわからないのが現状です。原因がわからなくてもきっちりと治療すれば次第に治っていくことが多いようです。毎年数例、スギによる蕁麻疹の患者さんが来院されます。IgERASTでも陽性です。患者さんもよくわかっていて花粉飛散前に内服薬を取りに来られることが多いようです。

 今シーズンは厳重な予防対策をして鼻、眼の花粉症のみならず、皮膚の花粉症にも備えましょう。

2005.2.28記載


●抜ける髪に生える髪
  円形脱毛症は皮膚科を受診する新患の2〜5%をしめるポピュラーな疾患で、生涯における罹患リスクは約2%と報告されています。Tリンパ球が毛器官の自己抗原を認識して攻撃する自己免疫疾患であると考えられています(皮膚疾患最新の治療2005−2006より)。治療をしていて気付いた点を挙げてみました。
1.治療していて毛が生え出すのに結構時間がかかる。
 立ち上がりが遅いといった感じです。もちろん脱毛範囲の大きさが小さいほど、早期に発見してすぐに治療するほど早く生えてくるようです。
2.抜けていく毛がある一方で生えていく毛がある。
 病勢が強いと抜ける方が多くなり、病勢が衰えると生えてくる毛が多くなります。一旦勢いが出ると加速がついてどんどん伸びていくといった印象があります。加速がつけばしめたものです。
3.患者さんはストレスを意識していないことが多い。
 ストレスが円形脱毛症の引き金になっていることは認められています。例えば10年前の阪神大震災の時に松江に避難してきた方の中に震災の影響で突然脱毛斑を生じた患者さんがいました。患者さん自身はストレスを自覚していないことが多く、またストレスを意識するとそれがまたストレスになるわけで、ストレスを自然に取り除いていくような治療がベストなのでしょう。
4.再発することもある。
 せっかく治ってもまた再発することを経験しますが、再発する人は慢性のストレスを持っていることが多いように思います。
5.難治のケースがある。
 多発性の場合やアトピー性皮膚炎に合併した場合などはスタンダードな治療をしてもなかなか良くならないことがあります。そういった場合にはステロイドの内服や薬剤を塗布して人為的に接触皮膚炎をおこさせる局所免疫療法(当院ではしていません)をすることもあります。

 円形脱毛症は良くなるのに結構時間を要する皮膚病の1つで、治療には根気が必要です。


2005.1.31記載



 

●日本東洋医学会総会に出席して
 先日、日本東洋医学会総会が横浜で開催され出席してきました。発表もして来ましたが、またの機会に紹介させて下さい。日本東洋医学会は漢方治療に携わっている医師や薬剤師、鍼灸師の所属する学会です。各科にわたっていて皮膚科以外の話も聴けて、結構参考になりました。
 一般演題以外にシンポジウムや教育講演などもあります。中から興味を覚えたものを紹介します。
 1.不妊症治療の権威、寺師先生のランチョンセミナー
   3800例も懐妊させてこられた先生の講演は説得力がある。症例提示に終始した内容ですが、処方も多彩であり、不妊の治療なのに、まず胃腸を丈夫にすることを強調されていたのが印象に残っています。3年間は辛抱しなさいと最初に説明することが重要とのこと。80歳過ぎてもなおお元気。御自身も漢方薬をちょくちょく服用されているようです。
 2.男性更年期の講演
   最近男性更年期がマスコミで大きく取り上げられ、患者が殺到して医療現場に混乱を招いています。女性の更年期の治療は確立されていますが、男性更年期はまだ確立ておらず、担当する科も泌尿器以外に神経内科や一般内科であったりして、決まっていないようです。西洋医学的アプローチ以外にも漢方薬でもかなり効果があるとの内容でした。腎虚、気虚を改善させる漢方薬が有効とのこと。
 3.北里研究所の研修スタイル
   漢方治療、研究の代表的施設である北里研究所の研修方法の紹介が、モーニングセミナーでありました。朝8時からで、早すぎて始めから聴けませんでした。回診や抄読会があったりして大学の医局とスケジュールなどはあまり変わらないようでした。花輪所長が教育に情熱をもっていて、また研修生もよく付いて行っているという印象を持ちました。
 どの話も直接皮膚科とは関係ありませんが、間接的に結びついているのが漢方の世界の面白いところです。

2004.6.30記載




●あなたならどちらを選びますか?
 近年、爪白癬(爪の水虫)は内服薬で治すのが主流になっています。1週間程前に新聞に某大学教授の解説入りで、爪白癬の記事が掲載されていました。翌日からその記事を見た患者さんが押しかけて来ました。爪が濁っていても症状がほとんどないのでこれまでは放ってしまっている人が多かったのですが、製薬会社のPRもあってか、治療の対象になってきました。もちろん爪が白癬菌の温床になるので、足底の水虫が治ってもしっかり治療した方が良いのですが、数年前まではほぼ野放し状態になっていた爪白癬(昔からあった薬は1年服用してもあまり効きませんでした)なので、認識の変化には驚きます。幾分美容的な意識が患者さんに働いていることも関係しているのでしょう。
 ところで内服薬には主に2種類あります。Aは1日8錠、1週間内服して3週間休薬、それを3クール行なうもの。Bは1日1錠を6ヶ月内服するもの。どちらも治るには6ヶ月はかかりますし、効果もほぼ同様です。Aは合計3週間内服すればよいのですが、薬剤費がBの約3倍かかります。Bは毎日1回、6ヶ月間服用するのは結構大変ですが、慢性疾患などで他の薬を服用している患者さんはそれほど内服が苦にならないかもしれません。またBは肝機能検査をこまめにしなければなりません。要するにAは薬剤費がかかっても、他の薬を内服していなくて、内服することが面倒なのでなるべく内服日数が少ない方が良いと思う人に適しています。Bはなるべく薬剤費がかからない方が良くて、毎日内服するのが面倒でない人に適しているわけです。もちろん胃腸や肝機能障害のある方は内服しないで外用剤のみによる治療(進行を抑えるほど)をします。もうかなりの数の患者さんにこの2剤を選択してもらっていますが、Bを選ぶ人がほとんどだと思っていましたが、中にはAを選ぶ人もいます。世の中いろいろな人がいると感じました。

 AとB、あなたならどちらを選びますか?

2004.5.31記載



●抗アレルギー剤もいろいろ
今年はスギ花粉症で悩まされた患者さんは少なかったよ
うです。皮膚科でも顔面のスギ花粉皮膚炎という疾患があり、毎年スギ花粉の飛散時期に決まったように来院される患者さんがいます。今年は若干スギ花粉皮膚炎の患者さんも少なかった感じです。
ところでスギ花粉症はもちろん、皮膚科ではアトピー性皮膚炎、蕁麻疹、接触性皮膚炎などに抗アレルギー剤を投与することが一般的です。この10年程で抗アレルギー剤の種類はいっきに増えました。最近の抗アレルギー剤の効果はおおむね似たり寄ったりです。とは言え、微妙に違うので少し抗アレルギー剤について整理してみました。
 
 1.ヒスタミン(肥満細胞から遊離される痒みを引き起こす物質)を抑えるだけのものと、アレルギーを引き起こす細胞や物質の活性を抑える効果も持っているものがある。最近は後者をよく使っています。

 2.服用回数が1日2回のものと1回のものがある。患者さんによって使い分けています。例えば他に1日2回の薬を服用している患者さんには抗アレルギー剤も同じように1日2回処方した方がのみやすいし、忙しくて薬をのむ時間もない人には1日1回のものを処方しています。

 3.眠気のくるものとこないもの。これも患者さんによって使い分けています。お年寄りではある程度眠気が出たほうが痒みが少なくなってよいことがあります。車の運転をよくする人にはやはり眠気の出ない、または少ないものを処方しています。不眠傾向のある人では朝は眠気のでないもの、夜は眠気の出るものを使ったりすることもあります。
 
 4.1剤で効かなければ、変更したり、2剤を併用することもある。蕁麻疹では確かに抗アレルギー剤が効かないケースがあり、変更したり作用の異なる2剤を併用したりすることがよくあります。

 結局、効果は似たり寄ったり。なんて言うといい加減に思われますが、実際の臨床の場では医師の主観で処方しています。私はアトピーにはこれ、蕁麻疹にはあれといったような自分なりの処方(ゴールデン処方と呼んでいる)を持っています。他の医師も自分のお気に入りの処方をかならず持っているはずです。
2004.5.1記載



●キレの良い漢方薬

 一般的に漢方薬と言えば、長期間服用してじっくり効いてくるものと、思われているようですが、中には効果の出現が早いものが結構あります。漢方薬は何種類かの生薬から構成されています。その生薬の種類が少ないほうが早く効くという傾向があります。逆に種類の多い漢方薬はじっくり効いてきます。例えば芍薬甘草湯は芍薬と甘草の2つの生薬から構成されています。こむら返りが生じた時に一服飲めば、即効性がある漢方薬として非常に有名です。また補剤で有名な補中益気湯は10種類の生薬で構成されており、アトピー性皮膚炎などの本治の処方で、じっくり治療する時に用います。

 以下に私が皮膚病に用いることの多い“キレの良い”漢方薬を2つほど挙げてみました。
1.梔子柏皮湯
 構成生薬は山梔子、黄柏、甘草。最近では眼の周りの皮膚炎やアトピー性皮膚炎の顔面の皮疹の改善によく処方しています。特にかゆみの強い場合に良いようです。早い時には2〜3日で効果を発揮します。浮腫性紅斑が処方目標です。
2.白虎加人参湯
 構成生薬は石膏、知母、甘草、人参、粳米。顔のほてりやアトピー性皮膚炎の顔面の紅斑で赤みの強いものに効果があります。その他顔面以外のやや盛り上った痒疹タイプの発疹にも良いように思います。

 カゼの初期など葛根湯、麻黄附子細辛湯、香蘇散などは、証と服用のタイミングが合えば服用してから、ものの2〜3時間でカゼが治ってしまいます。キレの良い漢方薬、一度機会があれば試してみてください。 
2004.3.30記載






 

●皮膚科におけるIT利用

 今年12月の皮膚科医向けの雑誌に『私のIT度』というアンケート特集があり、数人の皮膚科開業医が自分のITの利用について記していました。レセコン、電子カルテ、電話予約システム、ホームページの開設、e-mail,デジタルカメラの利用などさまざまなITを各医師がどれだけ活用しているかという内容で、ほとんど活用していない人から電子カルテ、電話予約システムをフルに使っている人までピンからキリまでで、高齢な医師ほどITの恩恵を受けていないといった印象でした。
 
 ところで、現在皮膚科においてITはどのように利用されているか検討してみました。

1.送信されてきた画像による診断が可能。皮膚科においてはまず病変部をよく見るということが大切です。通信技術の進歩により画像がかなり鮮明になってきたので、患者さんに来院してもらわなくてもインターネットで送信されてきた画像で診断が可能です。将来的には保険適応になるかも知れません。ただし触れてみたり、においを嗅いでみたりできないので診断に限界もありますが。

2.病変部の拡大像や顕微鏡の像を患者さんにリアルタイムでみせることが可能。最近はダーマスコープやマイクロスコープなどの数倍から数十倍に拡大できるカメラがあり、診断に役立つのみならず、患者さんに拡大像をみせて説明したりするのに便利です。顕微鏡もテレビにつなげれば、患者さんと一緒にみることができます。

3.デジタル画像を並べて治療経過を説明できる。例えば爪の水虫患者さんの治療前と後に撮ったデジタル写真をならべて比較してみると説得力はあります(ただし当院では時間の関係でそこまではしていません)。従来の写真では費用もバカになりませんでしたが、デジタル画像の場合はパソコンに取り込んでしまえば、チップさえあれば何回も繰り返し撮れるので費用はタダのようなものです(ただし、パソコンに取り込む時間と労力はかかりますが)。当院ではにきびの患者さんの治療前後のデジタル写真を撮って見せてあげることがあります。

 数年前と現在を比較するとIT環境はかなり成熟してきました。誰でも携帯電話、パソコンを使いこなし、インターネットを楽しんでいます。ITに影の部分があることは悲しいことですが、光の部分がどんどん伸びて行って欲しいと思います。最近ではテレビでインターネットを楽しんだり、パソコン、さらには携帯電話にまでテレビが付いたりして、家電製品は多機能化しています。また家電製品をITで結ぶ(例えば外出先から携帯電話でテレビの録画ができるなど)、ユビキタスという言葉をよく耳にします。IT化は着実に進んでいます。

2004.12.29記載



●食物依存性運動誘発アナフィラキシー

 1ヶ月ほど前にお店でそばを食べて、数十分歩いた後に蕁麻疹が出現して、息苦しくなった若い男性が来院されました。顔面も含めてほぼ全身に蕁麻疹の膨疹が認められ、そばによる食物依存性運動誘発アナフィラキシーと診断しました。すぐに治療を開始し、しばらく休んでいただき症状が軽減した後、3日分の内服薬を処方して、帰っていただきました。
 食物依存性運動誘発アナフィラキシー(食物依存性運動誘発蕁麻疹とも呼ばれる)は特定の食物を摂取した後、テニスやランニングなどのスポーツをしているときに、蕁麻疹が突然現れ、さらに血管浮腫や全身の潮紅、呼吸困難、腹痛、血圧低下、意識消失などのいわゆるアナフィラキシー症状に陥る症例のことを言います。食物摂取のみ、あるいは運動のみでは発症せず、両方の要素が揃ったときに症状が出現します。残念ながらどうして運動負荷が加わったときに発症するかはよく分かっていません。
 世界では1979年に31歳の男性長距離ランナーがエビまたはカキ(貝)を食べて発症した例が最初に報告されています。日本では1983年に久志本により小麦の例が最初に報告されています。久志本による日本の68例の報告(1997年)によると、原因となる食物は小麦製品(43%)がもっとも多く、次に多いのがエビ(28%)、カニ、鶏卵、牛肉、モモ、イカ、貝類、ブドウ、鶏肉、魚などが報告されており、原因食物を特定できない症例は8例ありました。
 今回経験した例では本人は以前、同じ症状を経験しており、以後そばを控えていたようですが、今回はグループで食事をしてそばを食べなければならない破目になり、なおかつすぐに歩かねばならない状況が重なり発症しました。食べても運動を控えれば、発症しなかったわけです。とは言え、食べないに越したことはありませんが。

(最新皮膚科学体系3巻を参照)
2004.11.28記載



●美容皮膚科雑感
 ここ数年、皮膚科診療において美容皮膚科領域の占める割合が増えています。ケミカルピーリングやレーザー治療がその代表です。2〜3美容皮膚科に関して感じる所を書いてみました。

1.ケミカルピーリング。数年前には結構ブームで、皮膚科の学会でもよく取り上げられていました。最近では効果に対する過度の期待もなく、ブームもやや下火となった感があります。私自身、数年前からピーリングをにきびの患者さんを主体に施術していす。一定の効果はありますが、また限界もあるようです。化学薬品を使用するので結構副作用に神経質になって施術しなければならない欠点もあります。

2.レーザー治療。かつてはあざの治療に用いられていたレーザー機器ですが、最近ではさまざまな波長のレーザー機器が開発され、美容分野に多く使用されています。例えば脱毛や皮膚のたるみやしわの治療にレーザー照射が行なわれるようになってきました。当院でもダイオードレーザーを1年半前頃より使っています。上記の用途以外ににきび跡の改善にも結構使用していて有効です。

3.美容皮膚科の将来。この分野の進歩は著しく、半年から1年くらいのサイクルでどんどん新治療、新機種が登場してきます。私のような1開業医にとってその進歩についていくのは大変です。器械などは高価なので何機種も買うことはできません。したがってよくものを見定めて買わないと失敗することもあり得ます。器械メーカーに振り回されないようによく吟味して買うようにしたいものです。患者さんの方もあまりテレビや雑誌の宣伝にすぐに飛び付かないで、よく検討研究してから治療を選択してください。美容皮膚はこれからの分野ですが、ちょっとブームになりすぎている気がします。いろいろな器械、薬品などありますが、数年のちには自淘汰されて行き確かなものだけが残っていくでしょう。

2004.10.31記載



●複発性帯状疱疹について

何年間か診療していると、めずらしい症例に時々遭遇します。特殊な帯状疱疹として複発性帯状疱疹を経験しました。
 帯状疱疹は水ぼうそうと同じウイルスによる感染症で、一度水ぼうそうに罹った人が、体が弱った時にウイルスが神経に沿って広がり、水ぶくれや赤みが出現します。痛みを伴うことがほとんどです。
 一般に帯状疱疹は隣接するいくつかの神経節支配領域に片側性にみられますが、稀に、離れた2ヶ所の神経節支配領域に皮疹が出現することがあり、複発性帯状疱疹と呼ばれています。さらに複発性帯状疱疹は皮疹の分布により、両側性対称性、両側性非対称性、片側性とに分類されています。私が経験した1例は左頚部と右肩、右前胸部に皮疹を認め、両側性非対称性に分類されました。なお皮疹の領域が3ヶ所以上のものは多発性帯状疱疹と呼ばれています。複発性・多発性帯状疱疹の発生頻度については帯状疱疹全体の0〜2.17%と施設により差がみられますが、1%未満とする報告が多いようで、比較的稀な疾患です。私自身、開業して15年になりますが、初めて複発性帯状疱疹を経験しました。
 竹尾らは1970年以降2001年までの複発性・多発性帯状疱疹の本邦報告例をまとめています。全体で65例あり、病型は両側性対称性、9例、14%、両側性非対称性、36例、55%、片側性、17例、26%、多発性、3例、5%でした。本例の両側性非対称性が半数以上を占めています。
 基礎疾患としては内臓悪性腫瘍、Hodgkin病、SLE、ステロイド内服中の慢性関節リウマチ、糖尿病などが報告されています。これらの基礎疾患の合併率は村田らの報告によると26%で、これは通常の帯状疱疹における頻度が17から38%の報告と比較すると特に有意差はないようです。本症例では75歳という高齢にもかかわらず特に基礎疾患は認められませでした。
 複発性帯状疱疹の発症機序はまだよく解明されていません。通常の帯状疱疹では皮疹が1枝に発症した後には免疫的機序にて他枝に皮疹が及ぶことが抑制されますが、この機序が働かない場合に複発性帯状疱疹が生じるという考え方や、多くの神経節内のウイルスがほぼ同じ時期に活性化され発症するとの考え方もあるようです。
 
2004.9.30記載
 



●真夏の夜の夢

 今年の夏は記録的猛暑でした。寝苦しい夜、メンデルスゾーンの音楽を聴きながら朦朧としつつ3つの“真夏の夜の夢”を見てしまいました。

1.マルチレーザーの出現。
 多くのレーザー機器が出回っていますが、これ一台でOKという優れものはまだ出現していません。価格も10年前よりはかなり安くなったとはいえ、開業医にはまだまだ高価なのです。1台で青あざ、赤あざに有効で、ホクロが取れて、皮膚の若返り、脱毛も可能な1台が出現した夢を見てしまいました。

2.1回服用したら治ってしまう水虫の薬
 最近、製薬会社のコマーシャルに乗ってか水虫、特に爪の水虫で来院される患者さんが増えています。2種類の薬があってどちらも効きますが、飲み方も治療費も異なるため患者さんへの説明が大変です。また長くて6ヶ月間飲まなければならず、患者さんも面倒です。1回飲めば治ってしまう、それは無理でも抗ウイルス剤のように1週間飲めばそれで治ってしまう水虫の薬、誰か開発してください。ただ副作用が強すぎて1回飲めば身の危険があるようでは困りますが。

3.診療のスムーズ化
 当院ではまだ電子カルテを入れていません。その理由には入力が紙のカルテより時間がかかること、導入費がまだまだ高価なことがあげられます。開業医の電子カルテシステムの普及が進まないのはそんな理由からだと思います。今でもなかなか診療がスムーズに運ばないのに電子カルテを導入してしまったら待ち時間は倍増してしまいます。 ところで夏は皮膚科が忙しく、早くて正確な診断をして、スピーディに診療していかねばなりません。自分の分身かロボット君(自分と同じ思考をする)が隣にいて電子カルテを書いてくれて、自分はその間処置をして最後にカルテをさっと確かめサインだけすることができればぐっと診療は早くなります。さらに皮膚科が細分化されて、例えばアレルギー(アトピー、かぶれなど)、感染症(ヘルペス、真菌、細菌など)、腫瘍(ほくろ、日光角化症など)に大きくわけて、分身かロボット君が診てくれればもっと診療がはかどるでしょう。

 ほとんど実現が難しい夢を見てしまいました。

2004.8.26記載



 
●50000アクセスを達成して
 
 当ホームページ(H.P)は今月下旬(開設6年目にして)にやっと50000アクセスに到達しました。最近では1日20〜30ほどのアクセスがあり、時々メールも頂きます。立ち上げの時は作成ソフトも使用せず、悪戦苦闘したのをよく覚えています。これまでH.Pを維持してきて感じたことを2,3記してみました。

1.アクセスに関して。
 立ち上げた頃はH.Pの黎明期で、皮膚科医院のものはあまりなく、Yahooの検索サイトに掲載されてからはうなぎ登りにアクセス数が増加しました。50音順に並んでいたので、内海皮フ科は上から10番目くらいで結構目立つ所に載っていたのも関係していたと思います。3年程前からは、皮膚科医院のH.Pの件数がこれもうなぎ登り(真夏はウナギを食べて元気をつけよう)に増えたため、都道府県別に掲載されてしまってからは突如としてアクセス数が減少してしまいました。他府県からのメールも激減し、最大の検索サイトYahooの威力を痛感しました。

2.更新が重要。
 作成時の苦労は相当なもの(真夏の暑い夜にバテバテながらも作りました)でしたが、作っただけではだめで、更新しなければリピーターが出来ません。ほぼ毎日と行きたいところですが、月1回のペースをなるべく維持するように更新しています。主に皮膚病雑記帳のページに書き込んでいます。チリも積もれば雑記帳、大した内容ではありませんが、かなりの文章が貯まりました。クラシック音楽雑記帳なる趣味のページ(最近滞っていますが)もあります。書いた文章、あとから読んでみると重複した内容があり、自分の記憶力を情けなく感じます。しょうもない内容も多いでしょうが今後も懲りずに読んで下さい。
3.ネットでの診療
携帯電話の画像がそうであるようにデジタル画像がどんどん鮮明になってきていて、通信能力も向上している今日、いよいよネットでの診療が可能な時期が到来しそうです。それには幾つかのハードル(本人の確認の問題や保険の問題、触診、顕微鏡検査、血液検査等ができないなど)があるとは思いますが、これだけネット社会が進歩すると、ハードルを簡単に飛び越えていってしまいそうな気がします。医院に来院しなくてもデジカメで撮った臨床写真をメールに添えて医院に送れば、診断してもらえて、薬も送ってもらえるような日も近いかもしれません。
 皮膚科に関係ないことを書いて脱線してしまいました。次回から元のレールに戻ります。
2004.7.31記載






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